VTIとVOOの違いと選び方|長期保有で有利なのは?
投資初心者にも人気のVTIとVOO。どちらもアメリカの代表的なETF(上場投資信託)ですが、「どっちを買えばいいの?」と迷っている人も多いのではないでしょうか。この記事では、VTIとVOOの基本的な違いや選び方を、高校生でも分かるようにやさしく解説します。
そもそもETFってなに?
ETFとは、株式市場に上場している投資信託のことです。簡単に言うと、色々な会社の株がセットになった「株の詰め合わせパック」です。
ETFを買えば、1つの企業ではなく複数の企業に分散して投資できるので、リスクを抑えることができます。VTIとVOOも、そんなETFの中でも人気が高いものです。
VTIとVOOの基本情報を比較しよう
まずは、VTIとVOOの特徴を比べてみましょう。
項目 | VTI | VOO |
---|---|---|
正式名称 | Vanguard Total Stock Market ETF | Vanguard S&P 500 ETF |
対象指数 | CRSP USトータル・マーケット・インデックス | S&P 500指数 |
投資対象 | 米国株式市場ほぼ全体(約4000銘柄) | 米国の大型企業500社 |
経費率(コスト) | 0.03% | 0.03% |
運用会社 | バンガード | バンガード |
どちらも低コストで人気のETFですが、VTIはアメリカの株式市場ほぼ全体に投資するのに対し、VOOは大型株500社にしぼって投資します。
リターンはどちらが高い?
実際のところ、リターンはどちらもとても似ています。過去10年の成績を比べると、VOOの方が少しだけ成績が良い年もありますが、その差はほんのわずかです。
これは、大型企業がアメリカ経済をけん引していることが多いためです。VTIには小型株も含まれますが、全体の影響はそこまで大きくありません。
分散効果ならVTIが有利
VTIは約4000銘柄に投資しているため、VOOよりも分散が効いています。1つの企業が大きく下がっても、他の企業でカバーできる可能性が高いのです。
逆にVOOは500社にしぼっているため、より集中した投資になります。大企業中心なので安定感はありますが、分散という点ではVTIがやや有利です。
長期保有でおすすめなのは?
長期保有を前提とするなら、どちらを選んでも大きな差は出にくいです。VTIはより広く分散している安心感があり、VOOはアメリカのトップ企業に集中して投資する効率の良さがあります。
以下のように考えると分かりやすいです。
- とにかく広く分散して安定した成長を狙いたい人 → VTI
- 米国の有名な大企業を中心に投資したい人 → VOO
どちらもアメリカ経済全体の成長を取り込む投資方法なので、長期で保有するならおすすめです。
どっちを選んでも失敗しない
ここまで見てきたように、VTIとVOOにはそれぞれの特徴がありますが、どちらも優れたETFです。特に、これから投資を始めたい初心者にとっては、「迷ったらどっちでもOK」といえるほど安定した選択肢です。
例えば、将来のために毎月積立投資をしたい場合、VTIかVOOを選んでおけば、アメリカ経済の成長とともに資産を増やしていくことができます。
まとめ
最後にもう一度、VTIとVOOの違いと選び方をまとめます。
- VTIはアメリカの株式市場全体に投資
- VOOはアメリカの大企業500社に投資
- どちらも低コストで優秀なETF
- 分散を重視するならVTI、大企業を重視するならVOO
投資に正解はありませんが、情報をしっかりと知ったうえで選ぶことが大切です。まずは少額から始めて、コツコツと積み上げていきましょう。
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