投資枠を無駄にしないための「リバランス」実践法

投資全般

NISAの基本をおさらいしよう

NISAは「少額投資非課税制度」のことです。投資で得られた利益が一定額まで非課税になる制度で、毎月コツコツとお金を育てたい人にとって、とても便利です。2024年からは新しいNISA制度がスタートし、年間の非課税投資枠が大きくなり、より柔軟に活用できるようになりました。

高校生のあなたが、もし将来お金を増やしたいと考えているなら、NISAはその第一歩となるかもしれません。


リバランスとはなに?

リバランスとは、投資しているお金の配分を定期的に調整することです。

たとえば、株式と債券を半分ずつに分けて投資していたとしても、株価が上がったら株の割合が増えてしまいます。このままだとリスクが高くなるため、最初のバランスに戻すように売買をして調整するのがリバランスです。

図で表すと、以下のようになります。

資産の種類 初期割合 数ヶ月後の割合 リバランス後
株式 50% 70% 50%
債券 50% 30% 50%

このように、リバランスをすることで、自分が想定したリスクとリターンを維持できます。


なぜリバランスが必要なのか

投資は放っておくと、リスクの高い資産が増えてしまう傾向があります。特に株式は値動きが激しいため、大きく値上がりすると全体のバランスが崩れてしまいます。

リバランスをせずにそのままにしておくと、将来的に大きな損失を出してしまう可能性があります。

また、リバランスを行うことで、利益を一部確定しつつ、安定した運用を継続することができます。これは、長期的に資産を増やしていきたい人にとってとても大切な考え方です。


NISA枠をムダにしないリバランスのコツ

NISAでは、非課税枠が限られているため、リバランスをするときに注意が必要です。うっかり非課税枠を使い切ってしまうと、新たに投資できなくなる場合があります。

そこで活用したいのが「新しい投資は不足している資産にだけ行う」方法です。

たとえば、以下のような状況を考えてみましょう。

  • 現在の株式割合:60%

  • 目標の株式割合:50%

この場合、株式を売らずに、債券や現金を新たに買い増すことで、全体のバランスを整える方法があります。NISAでは売却益が非課税になるため、利益確定しても税金がかかりませんが、非課税枠の再利用ができないので、できるだけ売却せずに調整できると理想的です。


自動リバランス機能も活用しよう

一部のロボアドバイザーや投資信託では、自動的にリバランスをしてくれる機能があります。たとえば、毎月積立している投資信託が「株式60%、債券40%」を目指している場合、自動的にそのバランスになるように買い付けが行われます。

これを使えば、初心者でもリスクを抑えた運用ができ、無理なく長期投資を続けられます。

図でイメージすると以下のような流れです。

 
積立開始 → 配分がズレる → 自動で調整 → バランス維持

特に投資初心者や忙しい人には、この自動リバランス機能がとても便利です。


リバランスのタイミングはどうする?

リバランスを行うタイミングは、一般的に以下の2つの方法があります。

  1. 年に1回など、定期的に行う方法

  2. 資産配分のズレが大きくなったときに行う方法

たとえば、「株式が10%以上ずれたら調整する」というルールを決めておくと、迷わずにリバランスできます。年末やお正月など、毎年見直す習慣をつけておくのもおすすめです。


まとめ 未来のために今から備えよう

NISAを活用することで、少ないお金からでも将来の資産形成が始められます。そして、そのお金を上手に育てていくには「リバランス」という調整がとても重要です。

投資は「買ったら終わり」ではなく、「育てていくもの」です。定期的にチェックして、自分の目標に合った形に保つことが成功への近道になります。

高校生のうちから投資について学び、将来に向けたお金の知識を身につけていくことは、とても価値のあることです。まずは少額からでも、NISAの枠を活かして、賢くお金を運用していきましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました