増配株でポートフォリオを作るメリット・デメリット

投資全般

増配株とは何か

株式投資の世界には「増配株」という言葉があります。これは、毎年のように配当金を増やしてくれる企業の株のことを指します。例えば、ある企業が去年は1株あたり50円の配当だったのに、今年は55円になっていれば「増配した」と言えます。

このような増配株に注目してポートフォリオ(投資の組み合わせ)を作ることで、長期的な安定収入を目指すことができます。


増配株のメリット

1.配当金が毎年増える

一番の魅力は、持っているだけで受け取れる配当金が年々増えることです。これにより、将来的には資産を売らなくても生活費の一部をカバーできるようになります。

2.インフレに強い

物価が上がっても、配当金が増えていけば実質的な収入が維持されます。銀行預金では金利が低く、インフレに負けてしまうことがありますが、増配株はそれをカバーする力があります。

3.企業の成長性を見極めやすい

毎年増配できる企業は、安定した利益を出し続けていると考えられます。そのため、投資先として信頼しやすいという特徴があります。

4.再投資で資産が加速する

増えた配当金を使ってさらに株を買えば、資産が雪だるま式に大きくなります。これを「複利効果」と呼びます。


増配株のデメリット

1.成長が遅い企業が多い

増配を続けている企業は、成熟していて成長スピードが遅いことが多いです。そのため、株価が大きく上がるような「一発逆転」は期待しにくい面があります。

2.増配が止まるリスク

企業の業績が悪化すれば、当然配当を増やすことができなくなります。場合によっては配当そのものが減ることもありえます。

3.税金がかかる

配当金には税金がかかります。日本では約20%が税金として引かれます。長期的に見るとこの税金が積み重なって、運用効率を下げることがあります。


ポートフォリオにどう組み込むか

増配株を使ったポートフォリオを作るときは、バランスが大切です。増配株ばかりに偏るのではなく、成長株や海外株などと組み合わせることで、リスクを分散できます。

以下はシンプルな例です。

投資対象 割合 特徴
増配株(国内) 50% 安定した配当が狙える
成長株(国内) 20% 株価上昇を期待できる
海外株 20% 通貨・地域分散
現金・債券 10% 緊急時に対応可能

どんな企業が増配株なのか

有名な例としては、食品、医薬品、インフラ関連の企業が挙げられます。これらの業種は景気に左右されにくいため、安定した利益を出しやすく、増配を続けやすい特徴があります。

以下に例を挙げます(実際の企業名は省略しています)。

業種 特徴
食品業界 安定した需要がある
医薬品業界 高齢化社会で需要が増える
電力業界 景気に関係なく必要とされる

長期目線で考えることが大切

増配株でポートフォリオを作る場合、短期的な株価の動きに一喜一憂せず、長期的な視点を持つことが大切です。毎年の配当金が少しずつ増えていくことを実感しながら、コツコツ資産を積み上げていくスタイルが向いています。


まとめ

増配株をポートフォリオに取り入れることで、安定した配当収入と企業の信頼性を得ることができます。ただし、成長性やリスクにも注意が必要です。高校生のうちからでも、増配株の考え方を知っておくことで、将来の資産形成に大きな差が出るかもしれません。

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